各地域において大聖堂を建設するということはその地域にとって、またロマネスク時代11-12世紀の政治・社会的背景から見て、巨大な資金と労働力、それに諸般の知識を集約する一大プロジェクトであったと云えるでしょう。
スペインにおけるロマネスク大聖堂についてほんの一部分ですが、今回三回に分けて話してきました。
大聖堂の建設は意志決定の図式が明確でなければなりません。
つまり王朝とカトリック・ヒエラルヒーの一致した意志の存在が必要です。
極めて傑出した師匠のイニシャティブ(設計施工能力)とその規模を賄う資金調達が必要かつ絶対条件となったのです。
それでも困難に遭遇した一例を挙げれば、レオン王朝のフェルナンドⅡ世は、1160-62 Ciudad Rodrigo大聖堂の建設師匠としてBenito Sánchezに委嘱し、かの著名なMateo師匠(写真)に同条件で、使徒サンティアゴのバシリカ部分を任せました。
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旧教会の再利用を図ったものの半壊状態で、しかも信徒たちを収容する規模を満たさず、他の地の大聖堂に引けをとらぬ規模にしたいとの思いから、必要資金集めに奔走しました。
が十分でなく、聖職手当のみならず自らの私財をも抛ち、何とか完成させたとの記録があります。
さて、今回の参考図書2004年に刊行されたIsabel
Frontón Simón, F.Javier Pérez Carrasco共著『Catedrales Románicas』Jaguar出版、は332頁の中に既述の全ての25大聖堂を、あるものは平面図を添えて、それぞれの特徴的な固有な立体写真などを載せながら、平易に解説したもので、イスパニア文科省の図書出版総局の補助金が支弁されています。
(拙著『イスパニア・ロマネスク美術』光陽出版社、2008年もスペイン文化省のバルタサール・グラシアン基金より助成いただき感謝しております。)
教皇ベネディクト十六世2009~2010年の一般謁見の中の連続講和で、「キリスト教中世ヨーロッパの大聖堂」の回があります。
<ロマネスク様式の力強さと、ゴシックの大聖堂の輝きは次のことを思い起こさせてくれます。
すなわち、「美の道(via
pulchritudinis)」は神の神秘に近づくための特別かつ魅力的な道だということです。>
(『中世の神学者』教皇ベネディクト十六世、ペトロ文庫、2011)
(勝峰昭執筆2018.05.26)
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FIN
(次回2022.03.02更新予定)
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